投資信託は投資の専門家であるファンドにお金を預け、代わりに投資運用を行ってもらう金融商品です。
投資のプロに任せれば楽して安全に資産運用ができると考える人も多いですが、利用する際にはいくつかのプランから自分で選択しなければならない場面もあります。
今回は、投資信託で選択を迫られるポイントについて解説しましょう。
どっちを選ぶ?「インデックス型」or「アクティブ型」
投資信託には、インデックス型とアクティブ型の2つの投資運用パターンがあります。
インデックス型は、市場の値動きを示している指標と連動するよう目標設定する投資信託です。
いっぽうアクティブ型は、指標よりも高い成果を期待し、年○%といった「絶対収益」を目標にして運用します。
インデックス型は、アクティブ型に比べて手数料が安いので人気の運用方法です。
アクティブ型はうまくいけば市場の平均より高い収益を得られる可能性がありますが、負けた時は市場平均よりも損失が大きくなります。
インデックス型は良くも悪くも平均的ですが、運用コストを抑えながら資産運用ができるでしょう。
メリットを整理しておこう!「全世界株」と「全米株」
インデックス型投資信託では、全世界株に投資する方法と全米株に投資する方法の2パターンがあります。
全世界株は、世界中の株式を対象に投資運用する方法です。
全米株はアメリカの株式を対象に資産運用します。
・全世界株のメリット
新興国を含む、世界経済の成長から恩恵を受けられます。
投資先を複数の国に分散することで、リスクを抑えられるのもメリットです。
全米株に比べて投資する銘柄が多くなりますが、結局は米国株への投資が6割になるのでアメリカ経済の成長による収益も期待できるでしょう。
・全米株のメリット
全世界株よりも運用成績が良く、あまり成長していない国の影響を受けないので安全です。
全世界株にしても結局はアメリカ経済の影響が大きいため、新興国などの余計なリスクを負わないためにも米国株だけにするべきという意見もあります。
いつまでもアメリカ一強じゃない!これからの時代はリスク分散が肝心
これまでは、世界経済の中心である米国株に投資するべきだという意見が大多数でした。
過去の運用実績を見ても、全世界株より全米株の方が好調だったのです。
しかし、いつまでもアメリカ経済が中心の時代が続くとは限りません。
今後別の国が大きく成長し、アメリカにとって代わる存在になる可能性もあります。
実際、1900年代~1920頃はイギリスの方が世界経済の中心とされており、1980年代中期~1990年までは日本も存在感を示していました。
今後アメリカが王座陥落することも考えられるので、より堅実な資産運用をするなら全世界株に軍配が上がるのではないでしょうか。
投資対象が多いということは、リスク分散にも効果的です。
全米株か全世界株で迷ったら、証券会社や金融機関の投資信託窓口に相談してみてくださいね。
投資信託を購入する際は、事前に基礎知識や注意点について確認しておくと安心です。
いくつかのプランから選択する場合は、それぞれのメリット・デメリットについて整理してみてください。
よく分からない場合は、窓口担当者から詳しい仕組みやリスクについて説明を求めましょう。