海外では主要メーカーの食品に、オーガニック食材が使われていることは珍しくありません。
スーパーの野菜売り場でもオーガニックのものがたくさん置いてあり、一般的に普及しています。
しかし日本では、オーガニック食品を探すのが少し大変ですよね。
なぜ日本のオーガニックは、どこのスーパーでも簡単に買うことができるほど当たり前の商品にならないのでしょうか。
今回は日本のオーガニック事情について調べてみましょう。
「意識高い系」しか買わない?海外とのイメージの差
日本のスーパーでオーガニック食品を買っている人を見かけた時、あなたはどんなイメージを持ちますか?
「健康に人一倍気を遣っている」
「美容やダイエットに興味がある」
「モデルか美容家かな?」
と、オーガニックを選ぶのは特別なことだと考える人が多いかもしれません。
しかし海外では、中流家庭の子どものおやつとして、日常的に消費する普段使いの食材として、オーガニック製品が選ばれています。
極端に言えば、健康を気にせず好きなものを好きなだけ食べるタイプの人がオーガニック食品を選ぶのも変わったことではありません。
日本でオーガニックが浸透しない?価格の問題も
なぜ日本ではオーガニックが「意識高い系の人が買うもの」というイメージがあるのでしょうか。
まず、オーガニック食品の流通量の問題があります。
日本では「有機野菜」として売られていますが、あまり数が多くありませんよね。
芸能人などのセレブがわざわざ農家から取り寄せたり、都会のセレクトショップで購入したり、特別な経路で入手するイメージもあるでしょう。
また、価格も普通の野菜と比べて高く、なかなか買う人は増えません。
海外では庶民的なスーパーにも多くのオーガニック野菜が売られており、価格も非オーガニックとそれほど変わらないそうです。
誰もが気軽に手に取ることができれば、日本でももっとオーガニックが広まるのではないでしょうか。
食の安全が原因?海外のオーガニック需要
日本では、わざわざオーガニックを選ぶ必要がないのかもしれません。
非オーガニック食品を食べても、健康被害が起こることは日本ではほとんどありません。
しかし海外では、食の安全が問題視されるような事件がたびたび起こっています。
メディアでも残農薬問題や食材の汚染問題が報じられ、安全な食品を消費者自らがしっかり見極めることを重視する風潮になりました。
そのため、オーガニック食品を選ぶことは家族の健康を守ることだという考え方が浸透しています。
フランスでは学校給食や介護施設などの公共配食でもオーガニック食品が多く使われており、使用率20%が義務化されました。
このように、海外ではオーガニックを口にすることが当たり前になりつつあります。
日本でオーガニックが浸透するには、まだまだ時間がかかりそうですね。
まずは手に取りやすい価格になり、多くのスーパーで取り扱われることが必要になるでしょう。